プラザくん2023年1月30日2.まなびをあそびに②前回コラムで「好きなこと」と「好きになること」はまったく別物であると書きました。「好きなこと」であれば言われなくても勝手に進んでいくでしょうから、あまり余計なことをする必要はないかもしれません。でも、「あまり好きではないこと」をどうやって「好きになる」ようにするか、あるいは、気分が乗っていないときにどうするかということには、それ相応に費やすエネルギーが大きくなるはずです。話は少し変わりますが、ゲームがなぜ面白いか、時間を忘れて没頭できるのかということを少し考えてみましょう。ゲームにもいろんなタイプのものがありますが、子どもたちが夢中になる要素としては、ゲームの世界での「成長」を実感でき、アイテムや仲間を「収集」して自分の思い通りに「育成」することで、だれかと「バトル」したりなにかに「挑戦」したりして「報酬」を得る。それがまた次の「成長」につながり・・・といった感じでしょうか。では話をお子さんの学習に戻します。ゲームの要素をすべて網羅する必要はないと思いますが、日々の学習の中にいくつかゲームの要素、つまりお子さんの遊び心を刺激するような取り組みを入れてみるのはいかがでしょうか。実際に小学2年生に国語で「こそあど言葉(指示語)」というテーマを扱った時のことです。指示語と言えば直前の文章中から探しなさいとか、傍線よりも前に書いてある文から見つけましょうとか、指示語がさす言葉を遡って探す方法は耳にされたことがあるかと思います。でも、実際の小学2年生は、初めに言われなければ指示語を意識して文章を読むこともありませんし、そもそも戻って読むのが面倒なお子さんもいます。そこで思いついたのが「こそあど言葉を使わないゲーム」でした。ゲームと言っても、授業が終わるまでこそあど言葉を使わずに過ごしてみようといういたってシンプルなルールですが、こそあど言葉を使うたびに一人ずつホワイトボードにチェックされていくという方法でやってみたところ、こちらの想像以上に指示語を意識して会話をしようと皆さん必死でした。そんな簡単なルールでも、お子さんたちにとってはゲームだったのかもしれません。その結果、こそあど言葉を使わないと何度も同じことを言わなければいけないから大変だということを実感したようです。つまり、こそあど言葉はそれまでに出てきた言葉の言い換えであるということをゲームを通じて学んだのだと思います。その後に文章読解で指示語の設問が出てきても、「こそあどゲーム」の記憶のせいか楽しそうに解いている姿に出会うことができましたし、「こそあどゲーム」またやろうよというお声もたくさんいただきました。ご家庭でお子さん相手に毎日そんなことやる余裕はなかなかないでしょうから、教プラ★リトル通信の「先生目線」というコーナーでちょっとしたヒントを提供していけたらと考えています。そして、日々の学習の中に少し遊び心を取り入れて「好き」になってもらえたらと思います。
前回コラムで「好きなこと」と「好きになること」はまったく別物であると書きました。「好きなこと」であれば言われなくても勝手に進んでいくでしょうから、あまり余計なことをする必要はないかもしれません。でも、「あまり好きではないこと」をどうやって「好きになる」ようにするか、あるいは、気分が乗っていないときにどうするかということには、それ相応に費やすエネルギーが大きくなるはずです。話は少し変わりますが、ゲームがなぜ面白いか、時間を忘れて没頭できるのかということを少し考えてみましょう。ゲームにもいろんなタイプのものがありますが、子どもたちが夢中になる要素としては、ゲームの世界での「成長」を実感でき、アイテムや仲間を「収集」して自分の思い通りに「育成」することで、だれかと「バトル」したりなにかに「挑戦」したりして「報酬」を得る。それがまた次の「成長」につながり・・・といった感じでしょうか。では話をお子さんの学習に戻します。ゲームの要素をすべて網羅する必要はないと思いますが、日々の学習の中にいくつかゲームの要素、つまりお子さんの遊び心を刺激するような取り組みを入れてみるのはいかがでしょうか。実際に小学2年生に国語で「こそあど言葉(指示語)」というテーマを扱った時のことです。指示語と言えば直前の文章中から探しなさいとか、傍線よりも前に書いてある文から見つけましょうとか、指示語がさす言葉を遡って探す方法は耳にされたことがあるかと思います。でも、実際の小学2年生は、初めに言われなければ指示語を意識して文章を読むこともありませんし、そもそも戻って読むのが面倒なお子さんもいます。そこで思いついたのが「こそあど言葉を使わないゲーム」でした。ゲームと言っても、授業が終わるまでこそあど言葉を使わずに過ごしてみようといういたってシンプルなルールですが、こそあど言葉を使うたびに一人ずつホワイトボードにチェックされていくという方法でやってみたところ、こちらの想像以上に指示語を意識して会話をしようと皆さん必死でした。そんな簡単なルールでも、お子さんたちにとってはゲームだったのかもしれません。その結果、こそあど言葉を使わないと何度も同じことを言わなければいけないから大変だということを実感したようです。つまり、こそあど言葉はそれまでに出てきた言葉の言い換えであるということをゲームを通じて学んだのだと思います。その後に文章読解で指示語の設問が出てきても、「こそあどゲーム」の記憶のせいか楽しそうに解いている姿に出会うことができましたし、「こそあどゲーム」またやろうよというお声もたくさんいただきました。ご家庭でお子さん相手に毎日そんなことやる余裕はなかなかないでしょうから、教プラ★リトル通信の「先生目線」というコーナーでちょっとしたヒントを提供していけたらと考えています。そして、日々の学習の中に少し遊び心を取り入れて「好き」になってもらえたらと思います。